つるふさの法則

つるふさの法則

つるふさの法則(つるふさのほうそく)とは、帝政時代から現在までのロシアの最高権力者の頭髪に関する法則。ハゲフサの法則とも。

およそ200年間にわたってロシアの最高権力者には下記のような法則が成立する。

英『タイムズ』紙もこの法則を用いてロシアの政治を分析したことがある。

「つる、ふさ、つる、ふさ、つる、ふさ。これが私達の選んできたリーダーよ」と、ペテルブルクの友人は大統領選挙の行方をたずねた私をからかった。「考えてもみてよ。レーニンはつる、スターリンはふさ。フルシチョフはつる、ブレジネフはふさ。ゴルバチョフはつる、エリツィンはふさ。プーチンは実際つるでしょう、メドヴェージェフが勝つに決まってるわ」

理論的瑕疵

この法則はジョークであるため毛髪の量に厳密な基準があるわけではなく、恣意的に「つる」と「ふさ」に分けられている。

また、年代をさかのぼるとこの法則は破綻する。最初に破綻するのは「つる」であるニコライ1世で、すぐ前が同じ「つる」のアレクサンドル1世になっていて、さらに前が再び「つる」のパーヴェル1世と なっている。パーヴェル1世の前をたどると延々と「ふさ」ばかりが続き、法則は完全に破綻するが、代わりに最高権力者が男性女性と入れ替わり髪の質量も微 妙に入れ替わっているために質量が「より少ない」「より多い」と言う見方が「つる」「ふさ」と言う見方がつけられ、「つる」側はクーデターにより暗殺さ れ、「ふさ」側は病気で死ぬまでに権力を保っている。

またニコライ2世(ふさ)は革命及び革命勢力による非業の死という「悪い形」で権力を失っている。「死ぬまで権力を持ち続け」ることができておらず、これは第二法則に反する。

レーニン以降で唯一の例外とされているのが、スターリン(ふさ)の死後首相兼第一書記に就任し、ソ連最高権力者となったマレンコフ(ふさ)である。ただしマレンコフは就任後8日目にフルシチョフ(つる)に第一書記の座を譲っている。首相の座にはとどまったが、初期の数年間をのぞけば一般にソ連では党のトップが最高指導者とみなされるため、それに従えばレーニン以降でこの法則に明確に反しているのはこの8日間だけということになる。。

またマレンコフは首相としての権力を失脚という「悪い形」で失っており、やはり第二法則に反している。

もっとも西側に公開されているマレンコフの写真を時系列を追って見ていくと、第二次世界大戦期には確かに「ふさ」だが、大戦後は生え際がだいぶ後退しており、さらに下って首相期の写真は不自然なパーマをかけている。つまりマレンコフ自身が「つる」でもあり「ふさ」でもあったという可能性もある。

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ウォッカ・タイム

ウォッカ・タイム』は、1980年代に「モーニング」に連載されていた片山まさゆき作の政治パロディ漫画である。実在のソビエト連邦最高指導者コンスタンティン・チェルネンコを主人公とし、ソビエト連邦を中心とした国際政治の時事的な内容を風刺、パロディにしたギャグ漫画であり、片山自身にも、他の作家にもあまり類を見ないタイプの作品である。

主人公チェルネンコの「影の薄さ」「不人気さ」というキャラクター性を活かしたギャグが中心となっていたが、連載途中で現実のチェルネンコが死去し、最高指導者がミハイル・ゴルバチョフに交代したため、作中でも主人公が交代した。

作品は最終回、完結話らしき内容がないまま連載を終了した。

なお、『モーニング』連載中および単行本化(初版)の際のタイトル・ロゴは、ロシア文字風にデザインされている。

主な登場人物

チェルネンコ
本作の連載開始当初の主人公。影が薄く、国民からも「書記長だれだったっけ?」と言われるような存在。作中では「チェル」という愛称でも呼ばれていた。気に入らないことがあると相手をすぐシベリアの強制収容所に送る。連載途中で「悲しみの沼」に沈んで死去し、それ以後はゴルバチョフが主人公となった。
ゴルバチョフ
本作の二代目主人公。チェルネンコの跡を継いでソ連最高指導者の地位に着いた。現実ではペレストロイカやグラスノスチといった改革を推進したことで有名だが、本作はそれ以前のグロムイコが後見人として力を持っていた時代の作品である。チェルネンコよりとにかく活動的だが、グロムイコ以下等長老たちにパシリにされているシーンもあった。
グロムイコ
アンドレイ・グロムイコ。チェルネンコ政権時代の外相。ゴルバチョフと後継者争いを演じた。
USSR フォー アフリカ
エチオピア大飢饉救済を目的に結成されたグループ、バンド・エイドやUSAフォー・アフリカ、de:Band für Afrikaに対抗して作られたソ連歴代指導者のユニット。「ウィ・アー・ザ・コムレイド」という曲をリリースしたが、その売上金をアフリカの貧困地域の食糧支援に充てたかどうかは定かではない(作中ではウィ・アー・ザ・ワールドの寄付金は裏で兵器輸入のためソ連に流れる様が描かれた。実際、ライヴエイドも含めた収益金は反政府勢力の武器購入に充てられたとされる。)なおこのエピソードでは、日本の中曽根首相はコシヒカリとごはんですよ!の援助をエチオピアに要求される。
レーガン
米国大統領ロナルド・レーガン。チェルネンコとINF削減交渉60分1本勝負をプロレスで戦う。スタン・ハンセンに扮したチェルネンコの「アフガニスタン・ラリアット」に対し「グレナダ・スープレックス」で返す。このときの実況アナウンサーは古舘伊知郎。
国際ならず者軍団
ホメイニ、カダフィ、カストロの三人組。チェルネンコとレーガンのINF削減交渉1本勝負に乱入、交渉をお流れにする。

ハゲフサ理論

旧ソ連で流通していたアネクドート(ジョーク)の一つ「ソ連最高指導者のハゲフサ理論(つるふさの法則)」は、この作品に登場したことで日本でも広く知られるようになった。

これは「ソ連の最高指導者は、ハゲの人物と非ハゲ(フサフサ)の人物が一代ごとに交代していく」という仮説(?)である。

日本の源平交代説に少し似ているが、実際に歴代のソ連最高指導者の写真を順番に並べてみると、この仮説が実際に成立していることがわかる。

  1. (ハゲ)レーニン
  2. (フサ)スターリン
  3. (ハゲ)フルシチョフ
  4. (フサ)ブレジネフ
  5. (ハゲ)アンドロポフ
  6. (フサ)チェルネンコ
  7. (ハゲ)ゴルバチョフ

作中ではこの理論にしたがって、チェルネンコの後継者の座を狙ってゴルバチョフと争っていたグロムイコが、チェルネンコの病気の容態に振り回されて、髪を剃ったり生やしたり、めまぐるしく立ち回る。

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